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機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアとは

機能性ディスペプシアとは、検査をしても器質的異常が見つからないにもかかわらず、胃痛や胃もたれ、みぞおち痛などの症状を引き起こす病気です。主な原因は、過度なストレスによる自律神経の乱れや胃・十二指腸の知覚過敏などが挙げられ、これら要因が複合的に重なって発症すると考えられています。

機能性ディスペプシアの症状

以下は機能性ディスペプシアの主な症状となります。これらの症状のうち1つ以上が3ヶ月以上続くと機能性ディスペプシアと診断されます。

  • 食事を始めてからすぐに生じる満腹感
  • 食後の腹部膨満感
  • みぞおち痛
  • みぞおちが焼けるような感覚

など

機能性ディスペプシアの原因

機能性ディスペプシアの主な原因としては、胃の運動機能の低下や胃・十二指腸の知覚過敏、過度なストレスによる自律神経の乱れなどが挙げられ、これらが複合的に重なり合って発症すると考えられています。

胃の運動障害

胃には食べたものを十分に胃の中に蓄積して消化を行うための弛緩機能があります。また、胃は消化したものを次の臓器に排出するための運動機能があります。しかし、何らかの原因でこの弛緩機能や運動機能に障害が起きると、胃が十分に膨らまなかったり食べたものが胃に留まり続けたりして腹部膨満感や胃もたれなどの症状を引き起こすようになります。

胃・十二指腸の知覚過敏

胃や十二指腸には粘膜の状態を感じ取るための神経が通っていますが、この神経の働きが過敏になるとほんの少しの刺激で吐き気や胃痛、胃もたれなどの症状を引き起こします。

過度なストレス・ トラウマ

過度なストレスやトラウマなどを抱え込むと、自律神経のバランスが乱れて胃や十二指腸などの消化管の働きが低下したり機能性ディスペプシアといった病気を引き起こすようになります。

生活習慣

脂分の多い偏った食事や過食、過度な飲酒、香辛料・コーヒーなどの刺激物の過剰摂取といった食事習慣の乱れや、運動不足、睡眠不足、喫煙、過労などの生活習慣の乱れは機能性ディスペプシアなどの病気を引き起こします。

胃酸

消化に悪いものの過剰摂取やストレスなどが原因で胃酸分泌量が増加すると、過剰になった胃酸が胃そのものを傷つけたり十二指腸側に流れ込んでしまうことで胃痛や胃もたれといった症状を引き起こすようになります。

機能性ディスペプシアの
検査・診断

機能性ディスペプシアは、病気などによる器質的異常が見つからないにもかかわらず腹部膨満感や早期満腹感、みぞおち痛といった症状を引き起こす病気です。そのため、機能性ディスペプシアの診断では血液検査や腹部超音波検査、胃カメラ検査ピロリ菌検査などの各種検査を実施して他の病気の可能性を排除していき、全ての病気の可能性が排除された段階で確定診断となります。

機能性ディスペプシアの治療

機能性ディスペプシアの治療は、胃の運動機能の改善と胃痛・胸やけ、みぞおち痛などの症状を抑えるための対症療法が中心となります。

生活習慣の改善

機能性ディスペプシアの原因の一つとして、生活習慣の乱れが挙げられます。そのため、治療では薬物療法のほか生活習慣の改善指導も合わせて実施します。具体的には、脂分・糖分を多く含む食事や過食、香辛料などの刺激物を控えることや、過度な飲酒、過度な紅茶・コーヒーの摂取、喫煙といった嗜好品を控えることなどの生活習慣の見直しを行い、症状の改善を図ります。また、十分な睡眠時間の確保や定期的な入浴、趣味趣向のための時間の確保などの取り組みも症状の改善や予防に効果的です。

薬物療法

薬物療法では、アコチアミド(商品名アコファイド)という消化管運動機能促進薬を使用します。これは、胃の働きを促進することで胃もたれや腹部膨満感、早期満腹感の解消効果が期待でき、世界で初めて機能性ディスペプシアの適応薬として承認された薬となります。その他では、患者さんの症状の程度に合わせて胃酸分泌を抑制・中和する薬や消化管の知覚過敏を抑制する薬、漢方薬などを使用することもあります。

機能性ディスペプシア
に関するよくある質問

機能性ディスペプシアは何人に1人かかる病気ですか?

機能性ディスペプシアは日本人の10人に1人が発症すると報告されており、決して珍しい病気ではありません。実際には、胃痛や胃もたれを訴えて医療機関を受診される患者さんの約半数が機能性ディスペプシアの疑いありと診断されています。

機能性ディスペプシアの効果的な予防法は何ですか?

機能性ディスペプシアの原因には様々なパターンがありますが、最も多いのは生活習慣の乱れです。そのため、バランスの良い食事習慣や十分な睡眠時間の確保、適度なストレスの発散などによって生活習慣を改善することが、機能性ディスペプシアの予防には効果的です。

機能性ディスペプシアと診断された場合には運動は控えた方がいいですか?

むしろ適度な運動習慣はストレスを発散させたり消化器の働きを促進させるためにおすすめしております。ただし、過度な運動はかえって症状を悪化させる恐れもあるため、注意が必要です。

機能性ディスペプシアは国から難病指定されている病気ですか?

厚生労働省の定める指定難病の中には、機能性ディスペプシアは含まれていません。そのため、機能性ディスペプシアと診断されて休職されても休業補償給付は行われませんのでご注意ください。

機能性ディスペプシアは放置したら自然に治癒しますか?

基本的に機能性ディスペプシアは自然治癒しないため、診断された場合には適切な治療が必要となります。また、機能性ディスペプシアは治療によって一時的に症状が治まってもしばらくすると再発するケースが多く見られるため、医師の指示に従って治療を継続することが大切です。

機能性ディスペプシアになると命の危険を伴いますか?

機能性ディスペプシアは命の危険を伴うほどの重篤な病気ではないですが、仕事や家事、学業などの日常生活に支障をきたす恐れがあります。そのため、できるだけ早く治療を行うことが大切です。

機能性ディスペプシアと診断されたために食事に抵抗があるのですが、良い対処法はありますか?

機能性ディスペプシアと診断されても、それほど食事に気を遣う必要はありません。暴飲暴食や過度の飲酒などを控えれば、通常通りの食事を取っていただいても問題ありません。ただし、最初のうちは消化の良いものを選択したりゆっくり食事を取るなどの配慮は大切になります。

機能性ディスペプシアの発症にはストレスが関与していますか?

機能性ディスペプシアを引き起こす原因にはいくつかパターンがありますが、過度なストレスの蓄積も原因の一つとして挙げられます。その他、過労や不安、睡眠不足なども機能性ディスペプシアを誘引する要因となりますので、注意が必要です。